医療・福祉

医療・福祉における気候変動影響の概要

医療・福祉においては、大雨等により患者・顧客の被災が増加し、また気温の上昇によって熱中症やデング熱等の節足動物媒介感染症が増加する可能性があります。

気候変動影響についての詳細

急性の影響として、極端な降水の発生頻度や強度の増加、強い台風の増加、それらに伴う河川の洪水や内水氾濫、土砂災害の発生頻度の増加によって、病院・施設等の浸水被害や入通院患者・利用者の被災、サプライチェーンの断絶が増加する可能性があります。また、平均気温の上昇等によって、熱中症患者・搬送者が増加する可能性があります。

慢性の影響として、平均気温の上昇等によって、デング熱等の節足動物媒介感染症患者・細菌性による下痢症患者等が増加する可能性があります。さらに、大気汚染による疾病の増加や感染症の季節性変化、薬剤耐性菌の増加、薬剤耐性率の上昇・医薬品の調達リスクの増加が生じる可能性も指摘されています。

一方で、気候変動が進行することによる機会が生じる可能性も指摘されています。暑熱による熱中症患者・搬送者の増加、節足動物媒介による感染症患者の増加、細菌性による下痢症患者の増加、大気汚染による疾病の増加、感染症の季節性変化に対して、新たな薬や関連する対策製品の需要拡大が見込まれます。